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2016.04.26 ( Tue )

看護師長にとっての安全配義務とは一欠勤者の対応を


安全に気をつける看護師

医療現場では少し耳慣れない言葉かもしれませんが,労働者を守るために使用者が負う義務の一つに「安全配慮義務」があります。

これは,雇用契約に付随する義務の一つで,民法,労働基準法,労働安全衛生法に基づき「使用者は労働者の生命および健康などを危険から保護するよう配慮しなければならない」と規定されています。

安全配慮ははメンタルヘルス等の精神的側面に移行している

安全配慮というと, これまでは工事現場等の危険回避の環境面に注目が集まった傾向がありますが,近年はメンタルヘルス等の精神的側面や過労死の問題等から労働時間の把握と勤務軽減措置に対する配慮が重視されてきています。

2005年改正の労働安全衛生法(1972年制定)において,「過重労働・メンタルヘルス対策の充実」が重視されており,「一定時間を超える時間外労働等を行った労働者を対象とし,医師による面接指導を行うこと」が事業者の義務として明記されました。

「週40時間を超える労働が1か月当たり100時間を超え,かつ,疲労の蓄積が認められるとき」に,労働者の申し出を受けて,医師による面接指導を行うことになります。

しかし, これは法的に問題となる最終ラインです。一番大切なのは, こうした要件を満たした労働者を減らす現場の管理監督者(師長など)の役割ではないでしょうか。

スタッフの善意に甘え,11時間の超過勤務

では,身近な事例で考えてみましょう。ある病棟で急な欠勤者(夜勤)が出ました。それも連体前の金曜日の夕方です。

この病棟では変則2交代制をとっているので,準夜・深夜の連続勤務をしているナースが多い病棟です。「皆に迷惑をかけてはいけない」と無理して出てきた夜勤のAナースも, ちょうど準夜・深夜勤の勤務予定でした。

しかし,顔が赤く様子がおかしいので師長が熱を測ってみると,38.5℃ もあります。そのまま外来受診させてAナースは入院になってしまいました。

困ったのがその日の夜勤です

連休前だったので休み希望も多く,何人かのナースに連絡をとりますがなかなかつながりません。なんとかお願いして,深夜に出てきてくれるナースは確保できましたが,問題はすでに勤務が始まっている準夜勤のナースです。

困り果てた師長の様子をみていたその日の日勤のBナースが,「私が準夜してもいいですよ」と申し出てくれました。その言葉に救われる思いで,師長はBナースに準夜を任せて,早々に病棟を後にしたのです。

問題は,その後の準夜勤です。容態が思わしくない患者が急変して,準夜勤の終わりごろにお亡くなりになりました。責任感の強いBナースは, 自分が連続勤務していることも忘れ,ご家族への連絡や深夜勤のナースのフォローもして明けがた近くまで勤務したのです。

超過勤務届けをみた師長は愕然とした

連休明けに,11時間というBナースからの超過勤務届けをみた師長は愕然としてしまいました。あわててBナースをねぎらい, 自分の配慮のなさを詫びましたが,Bナースは笑顔で「大丈夫ですよ」と答えてくれました。

しかし,師長は「この笑顔に甘えていていいのだろうか」と少し心配になりました。

あなたがこの師長ならどんな対応をしたでしょうか?後になって振り返れば何とでも言えますが,いざその立場になるとなかなか具体的な対応策が思い浮かばないのも事実のようです。

この事例を遡って,様々な局面における問題点と考えられる対応策を,筆者なりに表に整理してみました。

あなたならもっとよいアイデイアが浮かぶかもしれません。また日頃から助け合いの風土が病棟に根付いていて,「こういった局面で困ったことなどない」という恵まれた師長さんもいるかもしれません。

まとめ

そんなあなたも少し冷静に振り返ってみて,「安全配慮義務」の本来の目的を考えてみてはいかがでしようか。

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