2016.04.21 ( Thu )

看護師を辞めたい!流産するのは当たり前と思っている


看護師の妊娠

看護師の労働問題のなかで、妊娠中の様子を聞けば必ず耳にするこの言葉には、誰もが衝撃を受けるだろう。流産や死産は、それだけでも相当の心身への傷みを伴う。

看護師自身の悲劇の感覚が麻痩する

他人の命を預かり守る現場で働く看護師なのに、自身に降りかかった悲劇の感覚が麻痩するくらい過酷な状況に陥っている。24時間365日患者の安全を維持するため、看護師は交代制勤務で働く。

妊娠中の夜勤は、法律上は本人が申請すれば免除されるが、人手不足で叶わない。産前休業に入る直前まで、大きなお腹を抱えて月10回もの夜勤が組まれることも珍しくない。

流産をして悩む看護師

ほぼ寝たきりの患者の体位を動かす力仕事に、妊娠初期から常に流産する心配を抱えながら働き、実際、看護職の3人に1人が流産しかかっている。

バーンアウトして看護師を辞めていく

若い看護師が「看護学校で習うような患者のためのケアなんて建前だ」と悩む。毎日、患者が死なないように看ているだけで精一杯。精神不安になり暴れまわる患者も多い。

高齢で認知症を伴う患者が増え、一睡もせず深夜の俳個を追いかけなければいけない。ひっきりなしに鳴るナースコールに疲れ、どんどん患者に対して冷たくなっていく自分に気づき、激務から「バーンアウト」(燃え尽き)して看護師を辞めていくのだ

日本医療労働組合連合会の「看護職員の労働実態調査」(2010年)では、「看護師を辞めたい」が8割に上っている。その理由には「人手不足で仕事がきつい」が最多の46.1%を占めており、次いで「賃金が安い」(37%)、「思うように休暇が取れない」(35.4%)となる。

5位の「夜勤がつらい」(30.5%)、「思うような看護ができず仕事の達成感がない」(同)も見過ごせない。さらに、「この3年間のミスやニアミス」が86.9%に上るという多さだ。

看護師のワーキングプア

どんなに優秀な人間でも、忙殺されればミスも起こすだろう。不況期に「手に職をつけて一生働く」と医療業界で働き始めた専門職が、ワーキングプアに近い状態になっていた。

看護師の場合、人手不足による壮絶なまでの長時間過密労働、交代制勤務の健康被害などの実態が深刻だ。一般企業とは違い、医療現場では国が描く制度設計に働き方が大きく左右される。

社会保障を担い、国の根幹を支えている医療労働者の問題が放置されていることに、大きな疑問を誰でも感じるだろう。医療現場では、医師の「立ち去り型サボタージュ」も問題になっているが、まだ医師には開業する道が残されている。

一方で、看護師にはそれすらない。クリニックなどの雇用吸収力は乏しいため、医療現場そのものから離れていく。

看護師との接点がなけれぱつい見過ごされてしまう看護労働の問題。看護師たちはみな、自身の深刻な問題を明るく話す魅力的な人が多い。患者に寄り添いながら、日々実感する社会問題について真剣に向き合っている。

患者が抱える問題は病以外にも数多く、社会問題の縮図が医療現場に集約されているからだ。

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