2016.04.18 ( Mon )

看護師を辞めたい!新人看護師を取り巻く環境


厳しい現場のギャップを感じる新人看護師

看護学生は、基礎教育を終えると看護師へと役割を移行するが、その過程でさまざまな困難を経験している。その背景には、急速な科学技術の進歩によって、医療の細分化、分業化、機械化が進み、医療行為が複雑化したことがある。

医療行為が複雑になったため新人看護師は就いていけない

生活習慣病、難病、感染症等の疾病構造の変化、患者の高齢化や医療に対するニーズの多様化、患者に権利意識の向上等々のように、医療を取り巻く環境は刻々と変化している。こうした医療環境の変化に伴い、看護業務の密度が高まっている。

さらに、最近では、病院における患者やその家族の自己中心的て理不尽な要求や暴言・暴力等により、看護師の業務遂行が困難になるという事例も増加している。

看護師には様々な対応が迫られている

看護師には、こうした刻々と変化する状況に対して、適切かつ柔軟に対応することが求められており、それを可能にするための、高度な専門的知識・技術、コミュニケーション能力等が必要とされている。

新人看護師が、こうした看護師に求められる看護実践能力について、身をもって実感するのは入職した後である。新人看護師は、複雑かつ流動的な環境の中で複数の患者を担当し、ケアの優先度を考えながら医療の安全性を確保しつつ、ひっぱくする時間の中で多重課題に対応しなければならない。

そうした困難な経験を通して、新人看護師は、学生時代にイメージした働く自分と現実の自分とのギャップを認識することになる。それは、日本看護協会の「新卒看護職員の早期離職等実態調査」結果からも明らかである。

この調査結果によると、新人看護師の職場定着を困難にしている要因として上位に挙がっていたのは、次の3つである(複数回答)。

  1. 「基礎看護教育終了時点の能力と看護現場で求める能力のギャップ」
  2. 「現代の若者の精神的未熟さや弱さ」
  3. 「従来に比べ看護職員に高い能力が求められるようになつてきている」

新卒看護職員の離職率は、日本看護協会の「2010年病院における看護職員需給状況調査」によれぼ、2003年度の8.8%から2004年度以降は9%台で推移したが、2009年度になって8.6%へと低下している。

職場に不適合だと直面する

そもそも、学生と看護師では基本的に期待される役割は異なるものであるから、現場で働き始めた時に感じるギャップはどの時代にも存在したと思われる。しかし、新人看護師がそのギャップを調整できないまま、入職後1年以内に早期離職を選択するという現象は近年の特徴であろう。

同調査によると、新人看護師は、仕事を続ける上での悩みとして

「配置部署の専門的な知識・技術が不足している」

「医療事故を起こさないか不安である」

「基本的な技術が身についていない」

という理由を挙げており、36.8%の病院が新人看護師の早期離職についての理由として「職場不適応」と回答している。新人看護師が1年目に直面するこうした問題は、学生から看護師への役割移行がスムーズにいかないために起こる、職場への適応困難を意味するものであろう。

では、その要因はどこにあるのであろうか。それには、看護師免許取得に必要な看護基礎教育、免許取得後の実践的教育を担う医療施設、そして学生から看護師への役割移行を経験する個人等、それぞれの立場から検討する必要があるだろう。

まとめ

ここからは、厚生労働省・文部科学省等から公表された新人看護師の看護実践カに関連する報告書等をもとに考え、対策を提案していこう。

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